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NHK「裁判員制度開始から14年“えん罪防止”など都内でシンポジウム」(5月20日)

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裁判員制度が始まって21日で14年になるのにあわせ、裁判員制度とえん罪について考えるシンポジウムが都内で開かれました。

裁判員の経験者と弁護士でつくる団体などが開いたシンポジウムでは、57年前に静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巌さんの再審=裁判のやり直しが決まったことを題材に、えん罪をどう防ぐか意見が交わされました。

裁判員制度に関する提言を行っている市民グループの大城聡弁護士は「市民には多様な視点で、より慎重に事件を見ることが求められている。えん罪を生まないために市民がいるということを大事にしてほしい」と話していました。

また、無罪か死刑かが争われた放火殺人事件の裁判で、補充裁判員を務めた男性は「証拠について、とことん議論し、わずかでも疑問が残ったら無罪にすることを守らないと、市民がえん罪に関わるおそれがあると思う」と意見を述べました。

袴田巌さんの姉のひで子さんもビデオメッセージを寄せ、「捜査機関の見立てに世間が同調することで自然にえん罪が生まれるのだと思う。真実をきちんと調べてもらいたい」と訴えました。

2009年5月に制度が始まってから、裁判員と補充裁判員を務めた人は、ことし2月末までに合わせて11万人にのぼり、ことしからは、新たに18歳と19歳にも対象が広がりました。

参加した大学生は「えん罪は縁遠いことだと思っていたが、自分事として捉える必要があると感じた」と話していました。