弁護士・大城聡

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裁判員制度調査報告 第20次報告(裁判員ネット 11月10日)

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裁判員ネットでは、裁判員制度の現状と課題について市民のみなさんと共有し、今後の在り方を共に考えるために、裁判員制度に関する調査報告書を半年ごとに発行しています。このたび「裁判員制度調査報告<第20次報告>」を発行しました。

【無料配布】裁判員ネット「裁判員制度調査報告 第20 次報告」(PDF)
<報告書「はじめに」より>

全国各地で災害に見舞われた方々に心よりお見舞い申し上げます。そして、被災された方々の支援、また被災地の復興に向けて日々尽力されている方々に深く敬意を表します。

裁判員制度がスタートしてから 10 年が経過しましたが、これまでに裁判員や補充裁判員を務めた人は 9 万人以上にものぼります。日々、日本中の至る所で市民が裁判員裁判に参加している中、その経験が充分に共有されているとはいえません。多くの一般市民にとって、日常的に裁判員制度を意識する機会はあまりないといってよく、自分には関係ない制度と考えている人も少なくないでしょう。しかし、裁判員裁判を行う意義があるといえるのは、市民が主体性をもって司法に参加できたときであるはずです。裁判員を務めた経験が広く共有され、裁判員になったことのない人も一市民として制度について考えるようになったとき、初めて市民が主体的に司法に参加しているといえるのではないでしょうか。

裁判員ネットでは、これまでに 300 人を超す市民モニターとともに 600 件以上の裁判員裁判モニタリングを行ってきました。この活動から、いつか裁判員になるかもしれない市民が、裁判員制度や市民参加といったテーマを身近なものとして捉え、自分に関わりのある問題として真摯に向き合うことの大切さを実感してきました。

この報告書が、みなさんとともに裁判員制度や市民参加について知り、考えていくための一助となれば幸いです。